純粋であり続けること

東京は30℃に達する日もちらほら、まだ6月入ったばかりというのにこの暑さなんて
6月から真夏にかけて一体どうなるんですかね、生まれたての姿になる予感がします。

とはいえ僕は夏でも自分がかっこいいと思うスタイルをしがちなので8月までは
気温よりも自分の着たい服を優先してしまいます。
「おしゃれは我慢」と言う訳では無いですが、自分の好きなスタイルや最も強く在れる服を
着ていると暑さなんかより自由に自分を表現している充足感の方が勝ってしまいます。

-MASU-
今や日本のファッションシーンを牽引するブランドの一つ。
SHELTERでも多くの方が手に取って頂いているブランドであり、今は「エムエーエスユー」の呼び方が定着しましたが本来このブランド名は「マス」と言う呼び方に起因します。
日本語で時代が変わっても最も使われる言葉の一つ「〜ます」のように、手に取った人々にとって
時代が変わっても不変の価値を持つ服を提案する意味合いでの名前。
日本で多くのファンを獲得しパリに行っても変わらない遊び心や憧れ、幼少の夢をプロダクトに落とし込むMASUの不変の価値観が僕は大好きです。

MASU “MASU BOYS” WESTERN SHIRT” FADED BLACK 、 (GARMENT DYE)” – SAND

ウエスタンシャツに袖を通す時、僕は決まって背筋が伸びる感覚になる。
普段は遊びの効いたスタイルが好きな自分が分かりやすく気合を入れたりカッコ良いスタイルをする時のユニフォームのような感覚、かつてカウボーイ達のワークウェアだったそれを当時の情景を一瞬思い浮かべながら袖を通す時、思わず「よし。」となる。

思えば初めて自分が着たウェスタンシャツもMASUだった、衝撃を受けたのを覚えている。
そのウェスタンシャツもデニムで特有の強さを感じる表情だが柔らかさのある生地感、ダブルジップが可能にする自由な魅せ方は「シャツ＝綺麗に着飾るもの」と考えていた19歳の僕の価値観を大きく変えてくれた一着。

今季よりMASU BOYSと銘打ったデニムラインのウェスタンシャツは古着のソレらにありがちなタイトすぎる、刺繍の主張が激しすぎる事もなく日本人に向けたサイジング、
着古したような絶妙な色味、しかしウェストにシェイプを入れる事によりシャープなシルエットを見せてくれます。
ブランドのシグネチャーであるダブルジップは勿論、ボタンはオミットする事で野暮ったいデニムの表情の中ミニマル且つシャープに、背面のレザーパッチは着る人の背中を押してくれるような優しい強さを感じる。
男女を問わないデザインは性別や年齢ではなく、MASUの服を手に取る人全てをMASU BOYSと捉えるブランドらしいアイテムです。

暑い日は続きますがまだ6月です、別にニットやウールとか暑苦しいを着るんじゃないんだし、
年齢や街行く人達の真夏のような装いは置いといて、服が好きな僕らは着たい服を着て
涼しい表情で格好つけてもいいんじゃないかな。